中国“軍”脅威論

  護憲・改憲の話をすると、改憲をしたい人は中国脅威論を挙げます。中国はずっと防衛費を増やし続けていて、日本に領空・領海侵犯も行っており危険である。と言います。護憲の人は、そうだからといって日本が攻められるとは限らないし、逆に日本が憲法を改正して自衛隊を軍と規定すればそちらのほうが危険になる。と言います。もしくは、中国は危険ではない。それを口実に日本がさらに軍備を拡張するほうが危険だ。と言います。

 私は憲法改正に賛成ですが、前述の論争は護憲の人のほうに理があると考えています。中国政府が、今更アメリカやその他の国の反感を買うような行動をとる必要性を感じないからです。
 中国は、昔はどうだったにしろ現在は燃料の輸入国です。また、貿易も日本・アメリカ・欧州と緊密に行われており、多大な黒字を計上しております。その状態におきまして、アメリカではなく日本を攻撃するということは、日米だけではなく、敵に回す必要のない欧州や中東も敵に回すことになり、得策とはいえません。
 つまり、日本は台湾海峡の戦闘に巻き込まれることがあっても、日本自体が対象として攻められる…というシナリオのほうがよほど現実味があるわけで、その時に自衛隊自衛軍になっていようが自衛隊のままだろうが、国境警備隊になっていようが戦闘に巻き込まれる。
 しかし、このシナリオすら現実味が薄いのです。もっとも可能性が高いと考えられるシナリオは中華人民共和国で内乱が起きる、軍事クーデターが起きるといったシナリオだと考えられます。理由を問われる方は、中国などのネタを扱っているブログをご覧になってください。あれだけ国内で問題を抱えています。それ以前に、もはや常識として沿岸と内陸部の経済格差、沿岸部が都市化することによる民主化を求める動きなどがあるわけです。第二、第三の天安門事件が起きる可能性は高いです。また、今そういう動きがあったとしてそれを政府が止められるかということも出てきます。

 そこで考えられるのは内乱・軍の暴走ではなかろうかと思われるのです。そして、それが現実のものとなったときに一番危険なのは日本ではないでしょうか?今まで反日を指導してきて、政府への不満をそらしていましたが、それが開放された場合は大きな反日の動きとして動く可能性は高いのではないでしょうか?もちろん、国内の内乱のみで終わる可能性が最も高いのですが、気をつけなければならないのは中国軍ではないかと思っています。